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東京の山・神奈川の山・関東周辺の山を夫婦で「気ままに山歩き」登山・ハイキング・トレッキングの山行記録です。

高尾山・琵琶滝~蛇滝高尾山・琵琶滝~蛇滝コース


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高尾山一周・琵琶滝~蛇滝コース
平成30年(2018)10月8日(月:体育の日)2名

     

ミゾソバ(溝蕎麦:別名ウシノヒタイ)

ミゾソバ 秋に咲く花で30cmから1mほどの高さになる。小さいので目立たないが、つぼみの集まりが金平糖のように見える。一つの花は1cmにも満たないが蝋のような質感がある。 全体の形が蕎麦に似ていて溝や用水路等の水際に生えるのでこの名がある。 葉を逆さに見ると牛の額に見えるのでウシノヒタイの別名がある。

高尾山口~6号路~高尾山~1号路~蛇滝コース~高尾山口のGPS軌跡

今年の夏はことのほか暑かったように感じた。それに地震・大雨・台風の三連打である。まさに災害大国日本である。そんなこんながあり三か月ぶりにやっと山を歩ける。今日は高尾山口から6号路(琵琶滝コース)を高尾山へ登る。帰りは薬王院を通って蛇滝から裏高尾を経て高尾山口へ戻る。という高尾山一周コースなのである。朝起きたら前日の天気予報とは違った曇天である。確か予報では「絶好のお出かけ日和り」のはずだったが何かだまされた感じがした。しかし、まあいいか。天気は悪そうだが、祭日だし、雨が降らないことを願って出かけることにした。今日は体育の日で祭日なので横浜線に乗るのは気が楽だ。平日だと通勤通学で大変混みあう電車が苦痛なのだ。

高尾山口駅から清滝駅へ向かう

電車の中では山へ行く人の姿はそれほど多くはなかったが、高尾山口に降りたら混んでいた。高尾山ケーブルの清滝駅へ続く通路は人があふれている。やはり体育の日の祭日だからか子供たちを多く見かけた。

高尾山ケーブルカー・清滝駅前

清滝駅前の広場の隅にあまり目立たないが小さな清滝という滝がある。これが清滝駅名の由来の滝なのだ。今日歩く6号路は清滝駅の左脇を流れる沢沿いの道を行く。沢は用水路のようになっていて、そこにミゾソバやミズヒキが群がって咲いている。小さく目立たないからほとんどの人は目もくれない。歩いていくと右手に赤いニット帽や涎掛けを付けた20体ほどのお地蔵さんが迎えてくれる。清滝駅から5~6分ほど行った左手に6号路登山口の妙音橋がありここを登っていく。

6号路から少し入った琵琶滝

高尾山の6号路は別名「琵琶滝コース」ともいわれる沢沿いを歩くコースである。歩行距離3.6km、標高差400mを1時間30分ほどで高尾山に登れる。6号路登山口の妙音橋を20分ほど登ると岩屋大師や琵琶滝が出てくる。 琵琶滝(びわたき)は蛇滝(じゃたき)とともに高尾山薬王院が水行道場として一般信徒に開放しているそうだ。
琵琶滝は今から640年ほど前に薬王院中興の祖と言われる俊源大徳が修験道の場として開いたようだ。その由来は、「昔このあたりに鳴鹿とよばれる洞穴があった。白髪の老師が鹿に囲まれながら琵琶を奏でる。するとその琵琶の調べがそのまま滝になった」というものだ。また「滝の落ちる形や滝壺の形が琵琶の形に似ていたので琵琶滝と呼ばれるようになった」との言い伝えもある。
琵琶滝を直進すると1号路の十一丁目茶屋前に出る。なので琵琶滝からは元の6号路に戻り1時間ほど沢沿いを登ると高尾山に到着する。だが今日の6号路は前日が雨だった為か登山道に水が多く流れていた。そのため途中の分岐から稲荷山コースへ変更して高尾山頂へ向った。


キジョラン(鬼女蘭)ガガイモ科の実

6号路から離れ稲荷山コースの6号路分岐で休憩していると、連れに中年の女性が話しかけてきた。聞いていると、直ぐそばにキジョランの実があるというのだ。そしてわざわざその場所に案内してくれる。すると樹林の中に緑色の大きな実が幾つもぶら下っていた。キジョランの実を見るのは初めてだ。冬になるとこの実が弾けてあの怪しげな綿毛が飛び出すのだろう。連れが女性にお礼を言ったら「私も人に教えて貰って感激したので。」と言っていた。
キジョラン 木質つる性の多年草で有毒である。 アサギマダラの食草とされ、夏から初冬にかけて葉に卵が産み付けられる。 花期は8月~10月で白い散形の花序をつける。 果実は小さいまま年を越し翌年の春から夏にかけて大きくなる。楕円形の長さ10cm以上の大きさで、つるからぶら下がる。 冬に入ると実が弾けて中の白い綿毛が飛び出す。 その綿毛が特徴的で「白髪を振り乱した鬼女」のように見えるのでこの名がある。アサギマダラといいキジョランといい、何とも不思議な蝶と植物である。高尾山の花・キジョラン

高尾山から薬王院へ向かう人、高尾山へ登って来る人たち

稲荷山コースの最後の試練は高尾山直下にある200段ほどの階段である。段差も結構あって一気に登れない。1段を25cmとすれば標高差50mほどだろうか。周りの景色を眺めながら休み休み登る。そしてようやく到着した山頂は人、人、人。やっと空いているところを見つけてお昼の休憩にする。そして汗だくで暑いけどポットのお湯で熱いコーヒーを入れて飲む。「う、うまい。」連れは「こんなに暑いのに」と言って飲まなかったが。天気は今にも降りそうだが何とか持っている。このまま降らないでいて欲しいものだ。しばらく休憩してから薬王院へ向けて出発する。高尾山から薬王院へ向かう人達。そして高尾山を目指して登ってくる多くの人達とすれ違う。切れ目がないくらい続々とやってくる。特に外国人が多いようだ。「高尾山もますます国際的だな」などと思ってしまう。と、そこへ大きな蝶がふわりふわりと飛んできた。そしてあっと思う間もなくどこかに飛んで行ってしまった。以前にも高尾山1号路で見たアサギマダラなのだ。特徴的な浅葱色(青緑に近い色)が羽にあるのがチラリと見えた。あの蝶々も先ほどのキジョランの葉に産卵するのだろうか。

薬王院の中にある神社である薬王院本社の鳥居

通常は寺院と神社は別物だが、「この神社は⦅薬王院という寺院⦆の中にある神社」という形である。これは神仏分離以前の神社の姿の一つの典型例ともいえる。本尊の飯縄大権現立像は異形の仏としても有名である。異形の仏は山岳信仰が発祥と考えられる神仏習合(神仏混淆:神と仏は同じものとした信仰)の神である。

薬王院飯縄権現堂(やくおういんいづなごんげんどう)
所在地 八王子市高尾町2177 指定 昭和27年11月8日
寺の建立は、薬王院縁起によれば、天平16年(744)行基が勅命を奉じて、本尊薬師如来を安置したのに始まるとありますが、後の永和年間(1375~79)に沙源が飯綱の神を安置して中興し、これにより高尾山の信仰は世に広められたと伝えられています。権現堂の建立は棟札によると、本殿は享保14年(1729)に建立され、宝暦3年(1753)に拝殿、幣殿が再建され、当時の本殿は独立していたものと推測されます。後の文化2年(1805年)の修復の際に、本殿と幣殿屋根は連結されて権現造の形式になったと考えられます。拝殿は、木造、単層、屋根は入母屋造、銅版葺、三間四面の堂に廻り縁を付け、組物、彫刻などは江戸時代中期の社殿建築として優れた技術がうかがわれ、この頃の権現造として優秀なものです。 平成22年3月建設 東京都教育委員会。


高尾山薬王院

高尾山薬王院は744年に行基菩薩により開山されたと伝えられている。本尊として薬師如来が安置されたことから薬王院と称した。1375年 ~1379年ごろに京都の醍醐寺から俊源大徳が入り、飯縄権現を守護神として奉った。これにより飯縄信仰の霊山と修験道の道場としても繁栄することになる。琵琶滝や蛇滝を修験道の場としても開いた俊源大徳が薬王院中興の祖と言われている。

十一丁目茶屋前の「自然研究路2号路・蛇滝・蛇滝口バス停」の標識

先日の台風24号の影響だろうか、浄心門手前の杉の木が折れて倒れ掛かり通行止めになっていた。迂回路があったがそこは通らず折れた杉の下を注意して歩いた。浄心門を通りサル園を過ぎたあたりに十一丁目茶屋がある。その道を挟んだ向かいに上の写真の標識がある。

蛇滝(じゃたき)前にある神社

蛇滝コースは北側斜面の静かなコースである。十一丁目茶屋の道を挟んだ向かいの標識から下ると途中に2号路への分岐がある。2号路とは逆の蛇滝の標識に従い下ると蛇滝の前にでる。更に下るとバス通り(旧甲州街道)の蛇滝口に至る。歩行距離1.2km、標高差270mで45分ほどである。
麓から登る場合はJR高尾駅から「小仏」行バスに乗車し「蛇滝口(じゃたきぐち)」バス停で降りる。バスの進行方向を250mほど歩き蛇滝口を左折する。1号路の十一丁目茶屋前までは1時間ほどの登りである。
蛇滝には薬王院の水行道場である蛇滝水行道場があり一般信徒も利用できるという。また夏場の蛇滝周辺では赤紫色のイワタバコの花が多く咲くそうだ。
蛇滝の由来は、昔、俊源大徳(薬王院中興の祖)という高僧が京都醍醐寺から高尾山にやってきた。修験道の場を探し歩いていた俊源大徳が通りかかり、猟師に殺されそうになっていた白蛇を助けた。白蛇はその恩返しにこの滝を案内したとか。それが今の蛇滝となり滝水行の場になったのだという。他に白蛇が滝に化身したという言い伝えもある。


道脇のホトトギス(杜鵑草)の花

蛇滝口のバス通り(旧甲州街道)を右に曲がると直ぐに「高尾梅の郷まちの広場」がある。管理棟の周りにはトイレやベンチもある。広場前は開放的で居心地が良くここで20分ほど休憩した。ここから更に3分ほど歩くと蛇滝口バス停がある。バス停のそばに「湯の花トンネル列車銃撃空襲供養塔・慰霊の碑のご案内」とあるので行ってみた。慰霊塔はJR中央本線際の小高い場所に在った。なんでも太平洋戦争末期の1945年(昭和20年)にアメリカ軍の戦闘機による旅客列車銃撃空襲があり多くの人(60名ほど)が亡くなった地なのだとか。
ホトトギス 写真は道路際に咲いていたので園芸用のホトトギスなのだろう。ホトトギスの花びらには独特の斑点がある。それが鳥のホトトギスの胸から腹にかけての縞模様の斑点とよく似ている。そのためこの名がついた。日本固有種が10種類ほど自生している。山地の林床や林縁、崖や傾斜地などの半日陰で適度に湿り気があり水はけが良いところに生える。最近では園芸種が各地の庭先などで見かけるようになった。

小仏川沿いを歩く

旧甲州街道を高尾方向(西浅川)に進むと「梅郷橋」という白い橋が出てくる。ここを対岸に渡ると川沿いに小道が付けられている。川の流れを見ながら林や草むらの中を歩ける。
小仏川の源流は小仏峠付近から端を発し途中で木下沢や日影沢などを集め旧甲州街道沿いに流れ西浅川町付近までの川である。西浅川町附近より案内川と共に南浅川に合流し、更には浅川となり多摩川に至る。

平地の小仏川にかかる渓谷的風景

ここも小仏川沿いの小道からの風景だが平地にある川とは思えない渓谷美なのである。

西浅川に近い小仏川沿いの梅並木

ここは終点の西浅川に近い梅並木だ。前回来たときは梅が咲いている時期だった。この辺りは水の流れが穏やかで鳥が多い。水辺では鴨が遊んでいた。

西浅川近くの道標

ここを右に10分ほど行くと高尾山口駅である。今回の高尾山一周コースは歩きがいがあった。高尾山の代表的な二つの滝が見れるのもいい。帰りは川沿いを歩いて元の駅に戻れるしバス便を使わなくてもいいのだ。

高尾山口~6号路~高尾山~薬王院~蛇滝コース~高尾山口のコース断面図

コースタイム 歩行3時間30分 休憩1時間20分 距離11km 累積の登り下り870m
京王線高尾山口駅9:20→清滝駅前→9:50琵琶滝(休憩10分)→10:50稲荷山コース・6号路分岐(休憩10分)→11:10高尾山(休憩30分)11:40→12:08薬王院→2号路・蛇滝コース分岐12:25→12:47蛇滝→蛇滝口→13:25高尾梅の郷まちの広場(休憩20分)→西浅川附近→14:10高尾山口。


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